フラは、古典的なフラである「カヒコ」と現在的なフラである「アウアナ」の2種類に分けられます。そのほか、フラの特徴を紹介します。
<カヒコ>
古代から伝わるものを基礎にし、神や自然に対して祈りを捧げる詠唱(チャント)や打楽器(イプ、パプ)に合わせて踊られる古典的なフラを意味します。神聖な雰囲気で踊られます。
<アウアナ>
ウクレレやギターなどの楽器や歌声に合わせて踊る現在的なフラを意味します。穏やかな雰囲気、明るく華やかな雰囲気で踊ることが多いです。ココナッツブラを付けて腰を激しく振り踊るのは、一般的に「タヒチアンダンス」と呼ばれ、フラとはまた別の踊りになります。
<クムフラ>
フラの伝統を受け継ぎ、次世代へ継承していくフラの師範(先生)のことを指します。フラの生徒たちは、先生のことを「クム」と呼びます。クムフラは、踊りを教える人というだけでなく「人生の師」という意味をもち、フラを通じて、自然や人を尊敬する精神を生徒たちに伝えていきます。
<メリ・モナーク・フェスティバル>
今日、最高峰のフラの大会とされるのが「メリ・モナーク・フェスティバル」です。ハワイがアメリカの領土となった後、失われたハワイ文化や言語を取り戻そうとする動きが起こり、同時にフラを盛り上げようとフラの発表会やお祭りが行われるようになりました。そうした中で、メリ・モナーク・フェスティバルが1964年に開始され、1971年に初めて大会として扱われるようになりました。フラダンサーたちは、ようやく自分たちの伝統を誇れるようになり、涙を流しながら誇らしげにフラを踊ったようです。大会名は、フラを復活させた「陽気な王様」(ハワイ語でメリ・モナーク)カラーカウア王を称え、「メリ・モナーク」と名付けられました。
大会は女性のソロ、女性団体、男性団体と3部門に分かれており、それぞれカヒコ(古典フラ)とアウアナ(現代フラ)の2種類を踊り総合得点で競います。毎年ハワイ島で行われ、繰り広げられるフラの美しさと迫力は感動的です。
資料/日本成人病予防協会